近年、海洋プラスチックごみ問題が深刻化している。県内では、プラスチックごみを減らすだ毛ではなく、そのゴミを再生、リボーンさせて利活用する取り組みがおこなわれている。高知市内のリサイクル処理を行う会社は去年、ドイツ製の破砕機を導入廃プラスチックごみを燃料に。県漁業協同組合は、廃棄漁網をリサイクルしたユニフォームを採用した。県内で取り組んでいる2つの事例を紹介する。
eco応援団
地球にやさしい街路市
高知市追手筋で毎週開催される「土佐の日曜市」。全長およそ1.3Kmに渡りずらりと並ぶ300以上の露店。採れたての野菜や果物、海産物があり人と人とが触れ合う土佐のあったかい風景が広がる。そんな日曜市には様々な想いで地域の未来を考え行動を起こす出展者の姿があった。農薬や除草剤を用いず自然に近い農法で栽培するハーブ専門店。県内の猟友会が食害などの被害を防ぐために駆除したシカやイノシシを加工し販売する高知商業ジビエ部の取り組みなどを紹介する。
公共交通を活用し地域活性化
芸西村和食にある琴ヶ浜松原野外劇場で行われた「今日はごめん・なはり線の日」。土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の開業日を記念したイベントで、今年は芸西村で開催。ステージではごめん・なはり線のキャラクターショーや地域の子どもたちによるダンス、和太鼓の演奏などが行われた。また琴ヶ浜は連続テレビ小説あんぱんのロケ地にもなっていることから、あんぱん食い競争も行われた。他にもウッドデッキでのフォトスポットやキッチンカーの出店もありたくさんの人が訪れた。実行委員長の𠮷田さんは、「このイベントを通じて芸西村に足を運んでくれる人が増えると嬉しい」と話していた。
こだわり続ける土曜市
高知市の県立池公園で開催されている土曜市「高知オーガニックマーケット」は今年3月に17周年を迎えた。開始以来「安心・安全なおいしいもの・素敵なもの」を提供し続けている。そして、消費者に生産者の顔が見えるように「有機栽培で育てた農産物を生産者が販売する」スタイルを続けている。緑豊かな池公園で、雨の日も風の日も休むことなく開催している「高知オーガニックマーケット」のこだわりと魅力を紹介する。
宿泊業で地方創生
四国最南端の町、土佐清水市。豊かな海の幸やダイナミックな自然景観が魅力でレジャーシーズンには多くの観光客が訪れます。足摺岬にある「ザマナヴィレッジ」は老朽化した地元のホテルを再生し、2022年3月に滞在型リゾートホテルへと生まれ変わりました。なんと言ってもその魅力は全室オーシャンビューの絶景です 。恵まれた立地を活かし新たに建てるのではなく、「あるものを活かす」。環境に負荷をかけない地球にやさしい選択です。また新たな取り組みとして近い将来、土佐清水に建設予定の「WEAZER(ウェザー)」は完全自給自足型の宿泊施設。太陽光プラス蓄電池を使い電気を100パーセント自給。また雨水をろ過、滅菌し水道インフラに依存しないシステムを可能にしました。これにより環境への負荷はもちろん停電や断水時の緊急事態にも対応。まさに環境保全と防災を掛け合わせた最新テクノロジーです。県内の学生と連携した取り組みなど、地域交流の場にもなっている当施設。自然環境と調和し、資源を最大限活用したこの場所は、持続可能な観光モデルとして土佐清水市を盛り上げてくれるでしょう。
