テレビ高知放送番組審議会

第437回 審議会だより

第437回 審議会議事の概要


1.開催年月日

2010年9月2日(木)

2.出席委員(敬称略)

委員長 石川 啓子
副委員長 下岡 正文
委員 池田 あけみ
小松 加枝
坂本 世津夫
会社側出席者 高石 眞一(代表取締役社長)
竹村 修己(専務取締役)
小島 一水(取締役編成営業局長)
事務局 笹岡 良昭 (事務局長)

3.議事の概要

(1)議題

【番組の合評】
JNN合同番審への提出意見協議 
「ネット番組について」
【放送日】

(2)審議の概要

上記番組に対する各委員に意見発表
次回定例会の確認
その他報告事項


(3)上記議題に対する各委員の意見の概要は次の通り

「ニュース番組(社会情報系含む)」について
生活の多様化、国際化、24時間化等々、日本人の生活時間帯が大きく変化している。
この状況を勘案した放送時間帯の設定が重要である。
包み隠さず、正確に伝える必要があるが、新たな犯罪の手口や犯罪技術を教える格好の 教科書になってはいないか。
犯罪を助長している面を危惧する。
話し方、顔つき、効果音など、ニュース報道が必要以上にドラマ化されている。
ニュース報道が、「壊れる(複雑化する)」方向へ仕向けているような感じがする。
ニュース性を高めるため、スクープを意図的に作り出すことはあってはならない。また、安易な個人的感想は避けるべき。
「総力報道THE NEWS」が短命に終わり、「N23X」が再スタートした格好だが、「23」は過去に比べてキャスターの個性がなく、
番組全体の印象度も低くなった。
「23」は「フツー」のニュース番組になった。没個性でニュースを淡々と伝える「フツー」のスタイルも良しとするが、
「23」はそれからの脱却を狙ったはず。物足りなさにつながっている。
ニュースキャスターと称して、アナウンサーやタレント、文化人を起用しているが、この役はジャーナリストとしての資質が求められる。
その意味で後藤氏の降板は残念だ。
報道、解説、評論がジャーナリズムの3本柱だと思うが、テレビでは評論が希薄。
「Nスタ」の堀尾氏は、鳴り物入りで登場したメーンキャスターだが、十分手腕が発揮できていない。もう一歩踏み込んだコメントが欲しい。
ニュース番組でのカンぺはいかがなものか。「23」等でカメラに映り、膳場キャスターのコメントが白々しく聞こえた。
「Nスタ」の「ニュースほりおこし」は、総じてニュースのおさらい程度で、堀り起こしには縁遠い。
選挙における「当確」の舞台裏を検証してみては。
「N23」の膳場キャスターは、視聴者に安心感を与え、聞きたいと思わせる。
「朝ズバッ」は、本質を読めなくしてしまう表現がある。みのもんた自身の発言か、番組として演じているのか分からないが、
脚色し過ぎの感。
「朝ズバッ」はスタート当初、こんな番組を待っていたとすら思っていたが、一気に風化していったような感じで、古臭く思えてきた。
浪花節的なニュース番組という気がする。
「サンデーモーニング」は、長寿ゆえの安心感の反面、老害化も見え隠れし始めている。
「朝ズバッ」の多岐にわたるコメンテーター人選は、幅広い意見を聞くことができて良い。
「サンデーモーニング」で、張本さんと意見が違うことで江川さんが出なくなったとすれば残念。
「朝ズバッ」はもちろん「ひるおび」でも新聞記事をボードにして使っている。
またかの感であるが、「ひるおび」の時間帯は既に旧聞だと思うが、意味があるのだろうか。
政治に関して、人気投票的な支持率や組み合わせ的な内容ではなく、日本の未来についてのメッセージを、政治家から引き出して欲しい。

「ドラマ」について
終戦記念日の前日に放送された倉本聰のスペシャルドラマに感動した。
良質なドラマはやはり、心に残る。

「その他(バラエティー含む)」
ゴールデンタイムのバラエティーは、面白くないからコロコロ変わらざるを得ないのだろう。
再編を繰り返す新番組には面白味が感じられず、お笑いブームに陰りが出てきたことを感じる。
「ミュージックアワー」は、「うたばん」の時代から司会者、中身が一緒。時間帯、番組名を変えただけでは面白くはならない。
どの局も番組の良質感が失われてきている。