テレビ高知放送番組審議会

第428回 審議会だより

第428回 審議会議事の概要


1.開催年月日

2009年10月2日(金)

2.出席委員(敬称略)

委員長 石川 啓子
副委員長 下岡 正文
委員 池田 あけみ
小松 加枝
坂本 世津夫
佐竹 新市
会社側出席者 高石 眞一(代表取締役社長)
竹村 修己(専務取締役)
井上 良介(取締役報道技術センター長)
小島 一水(取締役編成営業局長)
事務局 笹岡 良昭 (事務局長)

3.議事の概要

(1)議題

【番組の合評】
「ネットワーク番組について」
【放送日】

(2)審議の概要

上記番組視聴の上、合評
次回定例会の確認
秋の番組編成について
その他報告事項


(3)上記議題に対する各委員の意見の概要は次の通り

「朝ズバッ」について
当初、画期的に思えたニュースに気を引く工夫も、最近はあざとく思えてきて、飽きが来た。
みのさんのトークにも私見、偏見が増えてきたような気がし、「情報の信憑性」という言葉がふと浮かんでくることがある。
「ひるおび」について
視聴者の立場からすると、番組が見にくくなった。
10月からは短縮されたが、長時間放送の中で見たい内容がつかみにくく、Gコード予約などの際にも不便である。
みのさんの「思いっきりテレビ」が終わり、昼の巨人番組が「いいとも」だけになった隙を生かせぬままである。
サブコメンテーターのイケメン俳優の魅力が全然機能していなかった。
10月からの八代さんの登板は好印象。期待している。
似通った番組が並ぶ中、いっそドラマ枠にするとか志向や思考を変えてみてはどうか。
この番組は、芸能、生活ニュースが主体なので当然かもしれないが、酒井法子の薬物事件報道は、いわゆる過剰報道ではないかと感じた。
犯罪防止、抑止につながる啓発面での配慮もなされていたが、むしろ興味本位の方へ誘導しているようにも映った。
保釈後の記者会見の「ノーカット放送」やヘリによる追跡取材に意味があるのか。
「ひるおび特捜班」というリポーターの字幕が出たが、テレビ局に捜査権はない。単なるネーミングだとは思うが、この種シリアスな報道ではセンスに疑問を感じる。通常は「特報班」、または「特追班」が正解ではないか。
「総力報道 ! THE NEWS」について
ネットとローカルのニュースが混在して見ずらく、一日に何回か「THE NEWS」という枠のニュースがあるので余計に混乱する。
いわゆる「ニュース解説」部分も旧態依然としていて面白味がない。
視聴率の伸び悩みが、そのままキャスター陣の表情に出ているようで、見ている側が痛々しく、不景気な気持ちになる。
この時間帯のキャスターには生真面目さよりも、ある種の明るさが必要だったのではないかと思う。下手な起用で後藤さん、小林さんの魅力も消してしまった。
ゴールデンタイムにばかばかしいバラエティー番組が並んでいる中、この時間帯のニュース枠は賛成である。
やはりNHKとの競合には差が出る。事実を客観的にコンパクトに伝えるスタイルの方が良い。
この時間帯にチャンネル権を持っているターゲット向けのコーナーがあれば良い。
後藤さんは取材を重視し、ニュースはもちろんミニ解説や一口コメントには日常的、継続的な取材に裏付けられた高い精度がある。
「ニュース23」について
看板の顔をなくし、すっかり失速感漂う番組で、最近は日本テレビの「ニュースZERO」を観るようになった。ZEROはわかりやすく、親しみやすく、若者にもニュースを届けようという工夫が見受けられる。ニュースをカジュアルにしており、このカジュアル感が「THE NEWS」にあればと思う。
海外の報道番組のような、すっきりしたストレートニュースで良い。
膳場貴子さんお話し方に安心感が持てる。
「情報7dayニュースキャスター」について
たけしさんの暴走をコントロールする安住アナの力量がアップし、掛け合いが面白くなってきた。開始当初はチグハグ感もあったが、最近は良くなった。
たけしさん独特のギャグは放送コードギリギリのこともありそうだが、そこが個性なので、関係者が不快な思いをしないよう安住さんのフォローを期待する。
たけしさんがふざけ過ぎ。エンターテイナーとしての彼の良さが出ず、安住アナが子守役で大童である。
「ニュース全般」について
今回の総選挙は、これまでにない意味合いがあり、速報が最大の命題だと思ったが、極めて正確とはいえ選管の開票前に「当確」を打つ是非は論じられるべきではなかろうか。また、「当確」は選管発表的な表現で、例えば「当方のデータによると当選が有力となりました」といった、迫力には欠けるものの、やや客観的ニュアンスのある表現「当選有力(当有)」に抑えてはどうだろう。
開票率0%で当確が出るのはなぜか。当確早出し競争を誰が望んでいるのか。
新閣僚の記者会見はNHKだけが生放送した。従前だと省庁の役人が作ったペーパーを読むだけというのが会見の形だったが、今回は「脱官僚依存」の最初のシーンで、単なる儀式ではない。番組編成上制約のある民放ではあるが、どこかの局がやっていればいい、というものではない。
酒井法子報道では、行方不明の期間に興味本位の憶測報道が多かった。また、留置場内の配置を解説するなど、のぞき見趣味的な類の報道もあった。むしろ社会に対して、薬物は怖い、というメッセージを送って欲しかった。
最近、各局ともニュースでの誤報が目につく。写真が違う、名前が違う、時期が違う、読み方が違う、数字が違うなど、いつもアナウンサーが訂正しながら謝っている。どうゆうことだろう。
「その他全般」について
最近、バラエティーのスペシャル物の時間が長くなってきた。TBSの春と秋の感謝祭は当初は珍しかったが、近頃は4~5時間の長尺番組は珍しくない。視聴者を固定するには長すぎる時間だが、こういうテレビ界のながれのそこには、社会背景の何が作用しているのかと考える。
テレビ欄を見て思うのは、番組のサブタイトルがやたらと長い。これも時代の流行か。
報道番組、情報バラエティー番組で、今夏NTVとTBSが放送倫理・番組向上機構(BPO)から勧告を受けた。スタッフのモラルはもちろん、番組制作の下請け制度にも問題はないか。特に番組制作の丸投げや局のチェック体制など、検討されるべき課題だと思う。