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未来につなぐSDGs 「ふるさとの海守りたい」

からふるでは、「未来につなぐSDGs」と題して、高知県内で活躍する人を紹介しています。きょうは室戸市にUターンし、14番「海の豊かさを守ろう」を掲げ海中のごみを拾う漁師です。

県東部の室戸市。雄大な太平洋が広がるこの場所で環境保全のために奮闘する漁師がいます。

室戸市室戸岬町出身の舛田清隆さん(43)。巻き貝をとりながら海の中のゴミを拾う素潜り漁師です。舛田さんは高校卒業後埼玉県に移住し、紙のリサイクル会社で働いていました。

しかし3年前、テレビで見たウニの養殖をきっかけに水産業に興味を持ち、おととし妻と子ども4人を残してUターンしました。

今は幼い頃から食べ親しんだ巻き貝=ツべタカの素潜り漁を行なっています。

「ツべタカは生き物なのでいっぱいとれるときもあれば、全然とれないときもある。そんなとき、海の中のゴミが気になった。とれた量が少ないとき、そのまま帰ってもしょうがないなと。それならゴミを1つでも拾えば、海がきれいになるし、貝が増えると思ってゴミ拾いを始めた。」(舛田清隆さん)

舛田さんはSDGs世界共通の目標の1つ、「海の豊かさを守ろう」を掲げ活動しています。

「紙のリサイクルの仕事をしていたので、環境を考えるという点で不随していた。頭の中に『環境問題』があった。気が付けば周りの人からSDGSじゃんそれと言われた。」(舛田清隆さん)

拾ったゴミは持ち帰り、丁寧に洗ってから分別して捨てます。

「(Q.誰かが捨てたゴミでもとりあえずは自分一人で?)そうですね、『誰かがやらないとなくならない』ですからね。」(舛田清隆さん)

舛田さんは去年12月、清丸海産という名前で店を立ち上げました。店頭では室戸の海でとれた巻き貝を販売しています。しかしコロナ禍に創業したこともあり、売り上げが伸びず、頭を抱えているといいます。

「関西や東京の飲食店に貝を卸したいが、コロナの影響で営業にも行けない。」(舛田清隆さん)

店は苦しい状況が続きますが、何があっても「自分が一度決めたことはやりぬく」という性格から、ボランティアのPRにも余念がありません。フェイスブックやツイッターなどSNSで自らの活動を発信しています。

舛田さんに港の一角のある場所に連れて行ってもらいました。

「あきらかに誰かが持ってきて捨てたゴミばかり。」
中)

「(Q.初めて目の当たりにしたときどう感じられました?)悲しい。県外の人たちから見てもこんなところに魚がいるのかと思うはず。」(舛田清隆さん)

解体すれば燃えるゴミに出せるものも。中でも大きなゴミは数千円単位のリサイクル料がかかるため、回収しづらいといいます。

「海の中は自転車などが多い。電子レンジもある。」(舛田さん)

「舛田さん一人では持って帰れない。」(中元アナウンサー)

「重たいですからね。持ってすぐ出られるならいいですけど。」(舛田さん)

「誰かが捨てるとまた誰かが捨てる」。数多くのゴミが現状を物語っています。

「室戸の海は昔は夏になると子どもたちが泳いで、魚を見たり貝をとったりしていた。今はゴミの影響なのか魚の漁獲量が減っている。少しでも綺麗にすれば生き物が戻ってくると考えている。」(舛田清隆さん)

「ふるさとの海を守りたい」。その一心で舛田さんはゴミ拾いを続けます。

「みんなSDGSという文字だけで難しく考えていると思う。道に落ちているゴミを1つ拾ってもSDGSなんです、環境にいいことなので。誰でも取りかかれる簡単なことだと思う。僕一人でやるのは限界がある。回収できるゴミの量も少しなのでどんどん仲間を増やして企業や団体が一緒になってやってくれるなど、周囲を巻き込んでやっていきたい。」(舛田清隆さん)