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未来につなぐSDGs 「木の料理人」 高知・須崎市

きょうはゴール15の目標「陸の豊かさも守ろう」に取り組む職人のお話です。

高知県須崎市にある製材所。真剣な表情で木を見つめる男性の姿がありました。

「私は『木の料理人です。』」(土佐龍 池社長)

創業42年。高知県産の木材で生活雑貨を製造している土佐龍の社長、池龍昇さんです。ポリシーは「木のすべてを活かす」こと。曲がってしまった木材や加工した際の切れ端など、これまで捨てられてきた木材に新たなデザインを施し、商品として蘇らせています。

「山にある土地は酸素を供給、同時に水を安定供給してくれる、だから非常に環境という面で大きな貢献をしてくれている。木の料理人というのは、いわゆる与えられた素材を活用させていただく事が、私たちの責務じゃないかなと」(土佐龍 池社長)

池さんが話す「素材」が、高知県には豊富にあります。森林面積、およそ84%。全国一位の数字です。環境問題を考えたとき、森林をめぐって注目されるのが、炭素の削減。木は二酸化炭素を吸収して酸素を出しますが、この時に炭素を貯蔵します。加工されて木材となっても炭素は貯蔵されたまま。木造住宅では鉄筋コンクリート住宅のおよそ4倍炭素を貯蔵していることになり、木材を様々な場面で使うことは炭素の削減につながるんです。

土佐龍では生活雑貨など、身の回りの物に木材を使うことが、環境の改善につながると考えていて、木をまるまる一本、使い切る製品づくりを行っています。

いわゆる「木材」に加え、「葉」、「枝」そして、加工の途中で出た、「端材」も使用します。

「まな板を作るとこういった『端材』がでます。『端材』は利用価値がありません。利用価値を見つけるために、さらに木をカットしまして、臼でついていきます。そうすると入浴剤の素材になります。」(土佐龍 池社長)

こちらの入浴剤はまな板に使っていた四万十ひのきの香り、さらに葉から抽出したレモングラスに似た香りの油が合わさり、リラックス効果が得られる商品です。

「こちらのほうはスマートフォンスピーカースタンドです。この機械ははレーザー加工機といいまして、スピーカー部分の穴を開けていく作業になります。」

このスタンドの材料は、桜の木で洗濯板を作る際にでる、端材。触り心地に加え、桜の木が持つ、音を反響させる特性を利用しました。若い人たちに、木に興味をもってもらいたいという思いもこめました。裏返すことで横画面で動画を楽しむこともできます。

「すごくかわいらしいという木の丸みとか、デザイン性がすごくいいということで評価頂いているので、すごくうれしいです。」

池さんの「木のすべてを活かす」というポリシーは、次世代の「木の料理人」たちにも受け継がれています。柔軟な発想で開発された商品の数はいまや500種類を超えています。

「いわゆる木製品だとか、木造建築とか木造家具とか、そういったものが使うことがいいことなんだと。与えられた樹木をお客さんに楽しく、作る側も楽しんでもらうそうやっていけばおもしろい商品が生まれるんじゃないかと思う。」(土佐龍 池社長)

未来のために・・・いま、身近に木を。木の料理人たちは、「責任」と「感謝」の思いを胸に、今日も、木と向き合います。

「私たちは木の料理人!!」