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公文書改ざん訴訟の原告が来高「赤木ファイルで死の真相解明を」

森友学園をめぐる公文書の改ざんを命じられ自殺した近畿財務局元職員の妻が国などを訴えている裁判で、国は今月に入って初めて、改ざんの経緯を記したとされるファイルの存在を認めました。元職員の妻はいま各地を回りながら、「夫の死の真相を知るためには大事なものなのでぜひ世の中に明らかにしてほしい」と訴えています。からふるでは、このほど高知を訪れていた妻に今の思いを聞きました。

「板垣退助の像を見てきたんですけど、“板垣死すとも自由は死せず”とあったんですけどそれを見て”赤木死すとも真実は死せず”というのを感じました」(赤木雅子さん)

赤木雅子さん。近畿財務局の職員だった夫の俊夫さんは、学校法人・森友学園の国有地売却をめぐって公文書の改ざんを命じられ、2018年3月に自殺しました。

「私は子どもがいませんので夫だけが家族で、わたしの全てだったと思います。最後なくなるときには元々明るくて楽しい人間やったのが全くなくなって、絶望感と孤独の中で苦しみぬいて亡くなったんですけど言葉では表せないくらいつらい一年でした」(赤木雅子さん)

雅子さんは国と当時の財務省理財局長佐川宣寿氏に対し、慰謝料など1億1000万円余りを求めて提訴。俊夫さんが改ざんの経緯を自ら記したとされる「赤木ファイル」の提出を求めてきました。これまで国はファイルがあるかどうかすら明らかにしてきませんでしたが、今月に入り、態度を一転。その存在を認めます。

「赤木ファイルと言われるものであろうということを私どもが知ったのはかなり前のほうから。ちょっといつからか記憶にありません」(麻生財務相)

その上で菅総理は、「改ざんについては財務省において調査報告書をまとめており、さらに検察の捜査も行われ結論が出ている」と文書で回答し、再調査しない考えを示しています。

「夫のことや私の裁判のことを軽く見られているような気がしてとっても不愉快な気持ちがあります」(赤木雅子さん)

「俊夫さんは意に反した改ざんを命じられ、従わざるを得なかった」。そうとらえている雅子さんは、組織という大きな力を前に、真実が隠されているのではないかと感じています。

「夫がいたころといまと、まったく組織は変わってなくて悪いことをしても上に黙らされている、本当のことが言えない、いまもその状況が続いている。本当のこと、何をしたか、改ざんしてから4年ぐらい経ちますけどした人は覚えてると思うので全て話せるような環境になることを願っています」(赤木雅子さん)

「赤木ファイル」は、今後の裁判で提出されることになっていますが、記載されている内容のうち、どこまでが明らかになるのか、雅子さんは不安に感じています。

「夫は生前、私にそういったものを残したということはよく話してくれていました。改ざんしてから亡くなくなるまで一年間、すごく苦しんだのは改ざんをしたためなんですけど、どんなに苦しんだか、苦しみの深さがそれを見れば分かると思うので夫の死の真相を知るためには大事なものなのでぜひ世の中に明らかにしてほしいと思っています」(赤木雅子さん)

雅子さんはいま、裁判に関心を持ってもらうため、高知新聞社など全国の新聞社を回り、自身の思いを訴えています。その上で、裁判では真実が明らかになることを願っています。

「夫のように犯罪行為をさせられて苦しむような世の中、職場がもうこれ以上、そういうことで苦しむ人がこれ以上出てこないように、そういう世の中になってほしいと思っています。そのためにしている裁判でもあります」(赤木雅子さん)

次回の裁判は来月23日、大阪地裁で開かれます。