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がん闘病の留学生に支援の輪

高知市でがんと闘うネパール出身の学生がいます。夢を叶えるためにビジネスを学びたいと2年前に高知にやってきました。努力を重ね卒業、進学、結婚が決まっていた中でがんが見つかったのは、つい1か月前のことです。病気と闘う彼を応援しようという輪が広がっています。

国際デザイン・ビューティカレッジの日本語学科で学ぶためおととし(2019年)ネパールから高知にやってきたカナル・ケサブさん25歳。趣味の料理で仲間を喜ばせるのが好きな学生です。「ファッション関係の会社を立ち上げたい」という夢を叶えるために日本にやって来ました。この春、学校を卒業し千葉県の専門学校へ進むこと、さらに故郷で待つ婚約者と今年12月に結婚することも決まっていました。

ところが、去年秋ごろに胸の痛みを感じ病院へ。検査の結果がんだと告げられたのは自身の誕生日=12月9日のことでした。

「なんで私はこんな病気になったんだろうとかこの病気は治らないかもしれないとかいろいろ考えて(自分以外)他の人には全然話せなかったです。」(ケサブさん)

ケサブさんが診断されたのは「胚細胞腫瘍」。一年間で新たに診断される人の数は10万人あたり数人かそれ以下という珍しいがんでした。医師からは「すぐに治療しなければ数か月しか生きられない」と伝えられました。ネパールにいる家族とは帰国するかどうか何度も話し合いました。

「5回くらい話しました。(最初は)『絶対国に帰って来て』と言っていましたけど5回6回話した後(帰国しなくても)『大丈夫』と。優しくて家族みたいな人が(高知に)いるから絶対治せると信じてくれているし私も何度も(そのように)言っています。」(ケサブさん)

ケサブさんが家族のような存在だと話す、周囲の人たち。ケサブさんを応援しようとまず立ち上がったのはクラスメートでした。インドネシア出身のキエル・イェへスキエルさん。「がんばれケサブ応援団」を立ち上げました。

「ケサブさんは絶対治ります。クラスメートや協力者の皆さんもその気持ちは強く絶対治ります。」(キエルさん)

「ケサブさんは強いと思う。私がケサブさんの病気になったら(同じように)できないと思う。」(クラスメート)

「早く治って一緒に生活したい。」(クラスメート)

学校長も校内放送で学生に事実を伝えました。

「皆さんにあえてケサブ君の話をしたのはこのコロナ禍、同じ学校に独りで懸命に病魔と闘おうとしている仲間のいることを知ってほしかったからです」(校内放送)

そして、おとといホームページが立ち上がり本格的に活動がスタート。目標は日本で治療をするために必要な医療費、入院費など300万円を募ることです。学校を中心としたケサブさんを応援する動きを知り、学校の“外”からも協力を申し出る人たちが出てきました。

香南市の「タケナカダンボール」は募金箱を作り、けさ、応援団に寄贈しました。100箱以上用意することにしています。

「いてもたってもいられなくてこのようなかたちになりました。頑張ってください。」(タケナカダンボール 竹中幸市社長)

「生きる気力、病気に負けない、絶対に治すという思いが一番大事だと思うので皆さんのこういう募金活動ができることによってそういう思いをもっともっと奮い立たせてもらって病気を克服してもらいたいと思っています。病気が治ったら日本とネパールとの懸け橋になっていってもらいたい思いがいっぱいです。」(タケナカダンボール 竹中幸市社長)

募金箱はきょう午後さっそく学校に設置され、クラスメートが校内放送で募金を呼びかけました。

また、高知市の国見印章堂は「がんばれケサブ応援団」の文字を刻んだハンコを作り、募金に必要な口座の開設に使ってもらおうと寄贈しました。

応援の輪が広がっていることを知ったケサブさんは。

「『私は一人じゃないもっと頑張ろう絶対治せる』と思いました。私は(高知の人たちのことを)家族と一緒にいると思っています。何回「ありがとう」と言っても少ないと思っています。」(ケサブさん)

ケサブさんは今、高知赤十字病院で治療を受けています。病気が治ったら、同じ病気と闘う高知の人、ネパールの人、世界の人たちの役に立ちたいと考えています。

「治療はしんどいですけどしないといけない。絶対治したいと思います。」(ケサブさん)

「応援したい」という人、ケサブさんについて「知りたい」という人はインターネットで「がんばれケサブ応援団」と検索してみて下さい。

寄付の口座はこちらとなっています。来週以降は街頭での募金活動も行うということです。