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世界初の“DMV”営業を前に…阿佐海岸鉄道の列車2両が勇退

高知県東洋町と徳島県海陽町を結ぶ阿佐海岸鉄道は、車と列車が一体となった新たな乗り物=デュアル・モード・ビークルの世界初の営業運転を始める予定です。本格的な工事に入るため、きのう、列車の現役車両のラストランが行われ、大勢の人たちが勇姿に別れを告げました。

阿佐海岸鉄道・阿佐東線は高知東洋町の甲浦駅と徳島県海陽町の海部駅の間、8.5キロを結んでいます。開業した1992年の利用者は17万6000人余りでしたが、沿線の過疎化を受け、昨年度はおよそ5万3000人と厳しい運営状況となっています。そこで、阿佐海岸鉄道は地域活性化を目的に、線路と道路の両方を走れる「デュアル・モード・ビークル=通称“DMV”」という新たな乗り物を今年度中に導入する計画を進めています。きょうから本格的な工事に入ることから、きのうはこれまで走っていた列車のラストランが行われました。甲浦駅には昨夜最後の雄姿を見ようと、また車両に感謝の気持ちを伝えようと、高知・徳島両県から続々と人が訪れました。車内には勇退にあたり、沿線の人たちから寄せられたメッセージがずらり。午後8時26分、列車は最後の1往復のため、甲浦駅を出発します。最終列車の到着が近づくと、駅のホームは埋め尽くされるほどの人だかりに。そして…

「午後8時40分過ぎ。大勢の人がホームで出迎える中、阿佐海岸鉄道の現役車両・最終列車が甲浦駅に入ってきました。」(竹内一政記者)

列車が到着した後は、あちらこちらで記念写真を撮る光景が見られました。

「『しおかぜ』と『たかちほ』、この2両は本日勇退しますが、後を引き継ぐ“DMV”は皆様の期待に応えるべく、世界初の営業運行を目指して、阿佐東地域を盛り上げてまいります。」(阿佐海岸鉄道 井原豊喜専務)

勇退セレモニーでは、列車の安全運行に努めてきた運転士に花束が贈られると、いよいよ車庫へ引き上げる時を迎えました。

「ありがとうございます、『しおかぜ号』ありがとう。」(井原専務)

阿佐東線はきょうからバスやタクシーによる代行運転となっていて、今年度中に世界初のDMV運行が始まる予定です。DMVは土・日・祝日の1日1往復が室戸まで運行される計画です。