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抗体カクテル療法 高知県内でも症状改善

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、感染の初期段階で使用すれば重症化を防ぐ効果があるとして期待されているのが、「抗体カクテル療法」です。コロナへの切り札となるのでしょうか。

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。国内では今月1日時点で140万人以上が感染し、感染が急拡大するとともに重症患者も増えています。その割合は50代以下で0.3%、60代以上だと8.5%まで上昇します。こうした中、重症化のリスクを防ぐ新たな治療が始まっています。

高知市の近森病院です。先月から導入したのが、「抗体カクテル療法」です。2種類の抗体を混ぜて投与することで、新型コロナウイルスの働きを抑え、重症化のリスクを下げる効果があるとされています。異なる抗体を投与することで、変異ウイルスにも対応できると期待されています。

7月に国が承認してから全国で導入が進み、高知県内でも16の医療機関で取り入れられていて、これまでに県内では50人以上に投与されています。対象は発症から7日以内の軽症または中等症で重症化のリスクが高い患者です。実際に治療にあたるのは、近森病院の感染症内科部長石田正之医師です。

「ここにお薬ですね。1個、2個とそれぞれあって、それぞれから必要量を抜いて、生理食塩水に溶かすということをすることになります。」(石田医師)

先月30日に近森病院で行われた「抗体カクテル療法」です。患者の男性は 中等症で10代でした。

「酸素化は悪くなかったですけども、肺炎像が少しあるという状況だったのと、あともう一つは結構高度な肥満がありまして、重症化のリスクがあるだろうと、いうことで投与をすることになりました。」(石田医師)

近森病院では、これまでに10代から70代までの5人に投与されましたが、いずれも重症化しませんでした。石田医師は他の医療機関でも症状が改善された報告があることから、重症化を防ぐ効果が期待できると言います。

一方で課題も。

発症から投与までのスピードです。十分な効果を得るには、発症後7日以内に投与する必要があります。

「適用の患者さんを早めにっていうこと、まあどうしても今の状況ですと、発症から7日を過ぎてしまうと投与できないことになりますので、そういう患者さんをいかに早く、しっかり医療機関でピックアップ、見つけるかっていうことですね。」(石田医師)

供給体制にも課題が…

「他のお薬のように在庫を置けるという状況ではないんですね。今のところどうしても、使うにあたって、使う必要があると、申請をして、それでお薬が来てという形になるので、お薬が一日とか、一日半とかですね、遅れてしまうという風なことがあります。」(石田医師)

重症化を防ぐ切り札として期待が高まる「抗体カクテル療法」。7日以内というタイムリミットを守れるよう、できるだけ早く投与できる体制を整備することが求められています。