KUTVニュース

暮らしよりよく 金融機関と自治体が協定締結

業務の連携や協力をすることで、地域の暮らしと事業に貢献しようと、金融機関と2つの自治体が、パートナー協定を結びました。

地域社会の持続的な発展を進めるため協定を結んだのは、高知信用金庫と高知県須崎市、四万十町です。地域活性化や住民サービスなど、よりよいまちにしたいという2つの市と町の思いを受けて、高知信用金庫が地域に貢献できればと、今回の協定締結に至りました。協定は今年2月の中土佐町に続いて2回目です。具体的には防災対策として、災害時にも金融サービスが提供できるよう、須崎市には、市役所へのATMの設置を、四万十町には、避難用の社宅の建設を検討しています。

「金融機関のノウハウ・ネットワーク・情報発信力で、須崎市の地域発展のために共に取り組んでいけたらありがたい。」(須崎市 楠瀬耕作市長)

「これから進めていく移住・定住(の取り組み)など応援してもらえる場面が出てくるので心強い。」(四万十町 中尾博憲町長)

「須崎市・四万十町に限らず、高知は豊かで美しくユニークな場所。これから各地区の情報化のお手伝いをすることで、地域の人たちが集まるようなアイデアを出していきたい。」(高知信用金庫 山﨑久留美理事長)

高知信用金庫では仁淀ブルーの名付け親として知られる写真家・高橋宣之さんの作品映像が、来月19日から県内31か所の営業店舗で放映されます。協定には、「地域情報の保存・情報発信に関する事項」も盛り込まれ、高知信用金庫は、高橋さんの活動を通して、協定を結んだ3市町の魅力を伝えていきたいとしています。


「名工」「匠」の技光る伝承工芸

「現代の名工」や「土佐の匠」に選ばれた職人の技をじっくりと楽しむことができる工芸の展示会が高知市で始まりました。

「高知県伝承工芸展」は伝統工芸に幅広く親しんでもらおうと県伝承工芸協同組合が開催していて今年で30回目となります。県内14人の工芸職人たちの作品450点が展示されていて、伝統を受け継いできた細かな仕事ぶりが身近に感じられます。ガラスの器や陶器、土佐和紙の中に植物を閉じ込めた温かみのあるランプなど、多くの作品が日常で使い込めるようにと作られています。中にはこんな珍しいものも。「現代の名工」前川泰山さんの作品で、珊瑚を粉末にしたものを使って描かれた「珊瑚抹画」です。さまざまな色を生かして表現されています。

どっしりとした独特の色合いが美しい土佐古代塗は漆を塗ったあとにクルミの粉をかけて磨き上げていきます。ざらざらとした質感が特徴で、使い込むほどに味わい深くなります。

「最近よく出ているのが毎日使っていただくお箸。これが非常によく出ています。一見して分かるようにザラザラした表面。ザラザラしたことによって触っても指紋が付かないですし非常に扱いやすい漆器であると。漆の場合は昔から抗菌性があると言われていて今のコロナの時代にもうってつけの製品じゃないかと思います。」(池田泰一さん)

力強い筆の運び具合と鮮やかな色彩が印象強いフラフは、筒染めといった伝統製法で作られています。わずかな湿度や気温で色合いが左右されます。

「節句のものが多いのでお子さんが節句というのは、新たな家族が増えてそれのお祝いのお手伝いということなので、お子さんが健やかに育ってほしいなという願いを込めて作る場合が多いです。今年はコロナ禍になっているので、自分が作ったものを見て喜んでくれて元気になってもらいたいなという思いを込めて、いつも染物を作っています。」(吉川毅さん)

会場に訪れた人たちは伝統を守り育てる職人の仕事ぶりに感心していました。

「理屈でなくて温かさとか清らかさがあって、よく見に来ます。」(見に来た人)

作品には、後継者不足という課題を抱えながらも技術をいまに伝えようとする、職人の思いも込められています。

「皆さん高いといわれる方がいるんですけど、ぜひ一度使ってみて、その良さを実感していただくと値段は高いとはいわれないのでぜひ使っていただきたい。」(池田泰一さん)

「土佐凧も実際の話赤字覚悟で作っています。土佐凧が染物として生かされるのはデザインだけです。この土佐凧というのは高知の独特の文化なので何年出来るかわからないですけど、出来る所までは作っていきたいなと思っています。」(吉川毅さん)

「伝承工芸展」は今度の日曜日までかるぽーとで開催されています。


住民と大学生が地域おこしへ  高知・仁淀川町

高知県仁淀川町の山間で育ったつる植物で、キウイに似た甘い食感が特徴のサルナシを加工して商品化しようと、地元住民と大学生が協働で収穫作業を行いました。来月にはゼリーを試作し、販売する予定です。

アメゴが泳ぐ清らかな川。中津渓谷がある仁淀川支流の中津川です。流域では400人あまりが暮らし、65歳以上の人たちが占める割合は、71パーセントと過疎・高齢化が大きな課題となっています。

中津渓谷から車で20分ほどの山間で栽培されているのが、つる植物のサルナシです。キウイに似た甘い食感が特徴で、別名ベビーキウイとも呼ばれます。

「そのままもいで、悪いのも選りよったら、特に柔らかいやつは(手の)際に付くので汚れるので。」

下名野川地区の地域長、藤原年男さんです。10年ほど前から山の斜面でサルナシを栽培しています。きのうは地域福祉を学ぶ高知県立大学の学生や地域住民が参加し収穫作業が行われました。実の直径は2~3センチ、学生たちはこれまで商品化に向けレシピを作るなど取り組んできましたが、収穫に携わるのは今回が初めて。1つ1つの実を丁寧に収穫していきます。

「前に一度、サルナシゼリーを試食した時に見たんですけどとるのは初めてです。もうちょっと低い木で(実が)なってるのかなと思ったけど、こういう形でなってるんだなっていうのも初めて知れて良かったです。」(高知県立大社会福祉学部2年 山地芳佳さん)

とったばかりのサルナシを味見する学生の姿も。

「甘いです。甘いキウイみたいな小さいから何粒も食べちゃって1個でどんとあったほうがいいかなと思います。」(高知県立大社会福祉学部2年 三谷紗蘭さん)

みんなの協力で、およそ30キロのサルナシを収穫することができました。

「実が小さいということが収穫にしても加工にしても手間がかかる。商品化して売れるということになれば、また私も作ってみたいという人もできてそうなったらうれしいです。」(藤原年男さん)

この後、参加者は集会所に移動し、洗って選別しました。柄の部分をはさみで取り除くなど、1つ1つを手作業で行います。

学生たちと地域の関わりは中津川流域で第2期地域福祉活動計画が策定された後、地域ならでは財産で課題解決を図ろうと2年前から始まりました。そこで目をつけたのが藤原さんが栽培するサルナシのゼリーです。今年5月に試験販売を行う予定でしたが、新型コロナの影響で延期に。今回の収穫を機に商品化に向け一歩前進しました。

「地域の方に出させてもらうことがなかったのでいい経験だなと思います。学生も地域の方もいいものをいいと思えるものを作れたらいいなと思います。」(高知県立大社会福祉学部2年 矢野翔也さん)

「結構、高齢の方でもすごい大変な作業を一緒にやられていて、そういう地元愛というか、そこがすてきなところだなと来たときはいつも感じています。自分たちが来ることで喜んで下さってるのも、ものすごく伝わってくるので学生ならではの商品化というアイデアを出して、地域の特産品としてここを盛り上げていけたら活性化につながればいいなと思います。」(高知県立大社会福祉学部3年 吉村歩華さん)

サルナシゼリーは来月17日に試食会を開き、翌日、町内で試験販売を行う予定です。


農業高校生が大学准教授から学ぶ 高知・南国市

学校教育の場において外部の人材を活用することが重要とされる中、高知県南国市の高校で大学の准教授による専門的な授業が行われました。

授業が行われたのは高知農業高校で、森林総合科の3年生15人が参加しました。講師を務めたのは高知大学農林海洋科学部の松岡真如准教授で「地理情報システム」について講義を行いました。システムでは地理情報などをコンピュータ上で作成・保存・検索などができるため、授業ではその内容や使い道などを学びました。生徒たちは普段のカリキュラムの中で測量したり、森林の調査を行ったりしていて、きょう学んだシステムを使うことで「測量の簡略化が実現するのではないか。」などといったアイデアがうまれていました。高知農業高校で大学と連携した授業を行ったのは、今回が初めてだということです。

「普段は教科書をもとに教えてもらって先生の問題を出してもらうけど、今回は専門的なことを分かりやすくかみ砕いて教えてくれているんだなと楽しく教えてもらえてよかったと思います。」(生徒)

初めて行われた高校と大学による連携授業。高知農業高校は今後、導入する学科が増えることも考えられると話していました。